敏感肌の化粧品選びはつらい
うちの母は日常的に100均で化粧品を買っている。
100均の品質もだいぶ高くなって久しく、女性向けサイトでは「ビューティーライターおすすめ!使える100均コスメ」なんて記事がしばしば配信されている。
筆者も、アイブロウやアイシャドウなど粉ものはよく100均のものを使用しているが、基礎化粧品となるとそうはいかない。
何故ならアルコール過敏症だからだ。
どのくらいアルコールがダメかというと、注射のときにアルコール綿で消毒すると拭いたところが5分くらいで真っ赤に腫れあがる程度には弱い。
もちろん、化粧水や乳液も成分表に「エタノール」1と書いていないものを血眼で探しているのだけど、安い化粧品ほど有効成分の溶剤だったりスッとする効果のためにエタノールを使っているので、やはり最低でもちふれくらいの製品でないと安心して使うことができない。
昔はデパートに行かないとちふれを扱っていなかったものだが、最近はイオンやイトーヨーカドーで購入できる。有り難い。
紫外線吸収剤って悪いの?
で、夏だけでなく今や美白には年中欠かせない日焼け止め2について。
そもそも日焼け止めがUVを防ぐ仕組みとしては、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の2つがあげられる。
紫外線散乱剤というのは、肌の表面に小さい粒子を塗ることでUVを跳ね返すもの。酸化亜鉛や二酸化チタンがよく使用されるが、白い粉末なので日焼け止めにありがちな白浮きの原因となりやすく、汗で流れやすいためこまめな塗り直しが必要となる。
一方、紫外線吸収剤は文字通りUVを肌表面で吸収して化学反応をおこし、熱エネルギーに変換する。基本的に透明な物質なので白浮きせず、汗に強い。もっとも、化学反応でUV吸収力が弱くなるため、それはそれで塗り直しが必要ではあるが。
よく、化学物質は肌に良くないということで過度に化学物質を避ける向きがあるが、「天然成分なら安心」というカテゴライズは、例えばウルシやヒガンバナを肌に塗ったらかぶれることからも分かるように実はさして意味がない。
それぞれの物質について、環境ホルモンの疑いの有無やアレルギー物質の有無、塗ったときの感触などを個別に判断する必要があるだろう。
そんなわけで、紫外線吸収剤全般については一概に言及できないので、現在最も広く使われている物質のひとつメトキシケイヒ酸エチルヘキシル(パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル)について見ると、試薬販売店の物質情報ページの下の方にあるセーフティーデータシート(SDS)のPDFをダウンロードしてご覧いただければ分かる通り、毒性らしい毒性は見当たらない。
なお、最も身近な化学物質である食塩(塩化ナトリウム)のページはこちらなので、同様にSDSをダウンロードして確認していただきたい3。
日焼け止めの選び方基準
スプレー式か塗るタイプか、白浮きするかどうか、様々な基準があるかと思うが、筆者の場合はまずエタノールを含まないものという制約がある。
その次が価格だけど、100均で済ませることができないのは前述のとおり。ただ、余りにお高い化粧品だと、塾通いする年齢の娘を一人で育てている身としては、財源的な意味で厳しい。
あとは塗り心地やらなんやら、そういったところか。
優先順位は人それぞれなので、それを踏まえて次に進んでほしい。
愛用の日焼け止めはプチプラのもの
条件付きではあるが、筆者が現在愛用しているのは「メンソレータム サンプレイ スーパーブロック」。
上代700円だが、定価で売られているのを見たことがない。ドラッグストアでだいたい298~398くらいで売っている。
この低価格ながら、エタノール不使用なのはもちろん、なんと紫外線吸収剤も使っていない。
ちなみに、各種商品の比較サイト360.lifeの格付けによると、並みいる1000円代の日焼け止めを抑えて堂々の第2位である。
プチプラなのに。
テクスチャーが若干もたっとしているので、お好みに応じてお手持ちの乳液に重ねて塗ってもいいし、シリコンパフで塗ってみるのもいい。
298円でも十分に安いと思うが、筆者はこれを198円(+消費税)で購入している。
どこかって?
ビックカメラ。
ソフマップには化粧品が売られている
ビックカメラに限らず、ソフマップでもコジマでもいいのだが、ソフマップグループでは日用品もずいぶん販売している。
そして安い。
冬に販売しているかまでの確認はできていないが、バーゲン価格でも何でもなくソフマップグループではサンプレイの日焼け止め各種が常に198円で売られている。
例えば、ソフマップのネットショッピング。198円。
ビックカメラ。これも198円。
コジマ。は税込で213円なので税抜だとこれまた198円。
近くに実店舗がある方は直接買いに行けばいいだろうし、ネットショッピングで何かのついでに買うのもいい。
まあ、日焼け止めは今や年がら年中必要なものなので、箱買いしてもいいと思いますけどね。
- いわゆるアルコールのこと。というより飲むアルコールはエタノールの一種、らしい。[↩]
- 記事のアップが9月になってしまった言い訳ではない。断じてないです。[↩]
- 日本中毒情報センター作成の中毒情報によれば、食塩の推定致死量は体重50kgの大人でおよそ50~150g。[↩]
コメント