アナログの時計をしばらく見ない
2年前の冬、ボーナス直後くらいに行ったノジマで電子ペーパーのプロダクト感にやられてSmartband Talkを衝動買いして以来、アナログの腕時計は資格試験のときくらいにしか使用していない。
ただ、元来、隙あらばTicTacに出入りする程度には腕時計ラブであるため、1年くらい経つと丸いカラーのアナログ文字盤がだんだん恋しくなってきたため、スマートウォッチを購入しようと思い立った。
しかし、そこで素直にHUAWEI WATCHに落ち着くには、かの時計は高すぎる。こっちは娘の塾代だの何だので頭が痛いんだ。
ということで、何を思ったのか去年の冬のボーナス時期に中国製の「スマートウォッチ」を購入して2週間くらい使用していたので、簡単にレポートしたい。
中国製スマートウォッチとは
まず、中国における「スマートウォッチ」について説明が必要だろう。
たいていの場合、有名メーカー(AppleやHUAWEI、LGなど)のスマートウォッチにはiOSやAndroidといったOSを時計に最適化したバージョンが使われる。WatchOSやAndroid WearといったOSがそれに当たる。
これらのOSはスマホとの連携を前提に作られているため、極端な話、時計だけでは機能の半分くらいしか活用することが出来ない。
それに対し、GearBestなどの海外ガジェット通販サイトで販売されている中国製の「スマートウォッチ」の中には、なんとAndroidの端末が存在する。よく分からないと思われるかもしれないが、要は時計型のスマホである。
Wifiがあれば時計だけでインターネットの閲覧も出来るし、何ならSIMを刺して電話だって出来る。もっとも、2G通信にしか対応していない機種も多く、そうなると日本のSIMでは通話も通信もできないが1。
また、時計型スマホでない機種も、GalaxyGearsシリーズにおけるTizen OSのように独自に設計したOSで動くものがほとんどとなる。
そんな「スマートウォッチ」(以下、中華ウォッチ)は、機能面での贅沢を言わなければ日本円で5,000円台くらいから販売していて、筆者が狙ったのもUnder1万円の機種だ。
時計型スマホにも興味はあったが、やはり日本でも世界でもさほど聞かないメーカーのAndroidを不用心にGoogleアカウント連携させる気には到底なれなかったため、独自OSのものにした。
KINGWEAR KW18
購入したのはKINGWEARのKW18、28年12月の日本円で6,000円するかだった。
ちなみに、中国製品にありがちなことだが、商品名でググっても公式ページもメーカーページも一向に見つからない。出てくるのは各種海外通販の商品紹介ページのみ。
従って、基本的には商品購入画面のスペック値を信用するしかない。
本体は1.3インチ液晶の丸形フェイスをしている。CPUはMTK2505CでRAMとROMはそれぞれ128MB・64MB。16GBまでのSDカードに対応する。なお、SIMスロットはあるが2Gまでの通信しかできない。
スマホとの接続は、専用アプリをダウンロードしてBluetooth4.0で接続する方式。iPhoneにもAndroidにも対応している。
基本的な機能としては、アラーム・音楽プレイヤー・心拍計・歩数計・盗難防止アラーム・GPSなど。
「座りがち警告」と若干不自由な感じで訳される機能は、デスクワークなどで一定時間以上動いていない時に警告音が鳴り、運動を促す機能だ。
対応言語は英語・フランス語・スペイン語・ロシア語など。
日本語には対応していないが、とりあえず英語があればたいていのことは何とかなるだろうと思って購入してみた(のだが考えが甘かった。詳しくは後述)。
開封~使用感
まずは外装から。Gearbest独自のクッション袋ぐるぐる包装2を解くと、思いの外しっかりとした箱が出てくる。
箱の中には本体・充電ケーブル・液晶保護シート・SIMカードを取り出すときのピン。説明書は英語と中国語で書かれていたが、図解があるし、いじっていればなんとなくは分かる。
まずは、説明書のQRコードから同期用のアプリをダウンロードする。アプリは日本語だった。ところどころ表記がおかしいのはそれはそれ。
時計の盤面はプリセットのものが3種類と、アプリからダウンロード出来るものが4種類。ダウンロード可能とはいえ、積極的に種類を増やす気は毛頭なさそうだった。
ちなみに、ネットで出回っているスマートウォッチの盤面は8割方AndroidWear用のものであるため、iPhoneかAndroidかにかかわらず流用することは出来ない。
ウォッチ側で使用する言語は、唯一ぼんやり理解できる英語に設定。
メニューにはアイコンが使われているので何を言いたいかはだいたい分かるので、ちょっと電卓やタイマーを使う分には何の問題もない。
アプリの通知も英語であればぼやっと意味がとれるのだが、ここで問題が発生した。
日本語豆腐問題
スマホ側の通知の本文は、当たり前だけど日本語で表示される。これがウォッチに転送されると、文字化けしてしまうのだ。いわゆる豆腐の状態である。
中国語で使われているらしき漢字は表示されるのだが、何を言ってるのかまでは読めない。これが意外とストレスになった。
考えてみて欲しい。
メールなりLINEなりの通知が仮に一日20回来るとして、起きてる時間を16時間とすると、1時間に1回強豆腐が手元にやってくることになる。
重要な通知もどうでもいい通知も等しく豆腐なので、重要度を確認するにはいちいちスマホを開いて読みに行かなくてはならない。
スマートデバイスって、スマホを開かなくても通知を手元で確認するためのものでしたよね?
なんだろうこの本末転倒感。
スマートウォッチその後
結局、中華ウォッチは2週間ほど使用した後オークションで売り払い、新たにAndroid Wearのもの(中古のLG Urbane)を購入した。
ただ、これを機に海外ガジェット通販を利用するようになったこととブログのネタを入手したことはメリットだったかもしれない。
期間限定と考えると、それなりに面白いおもちゃではあったかな。
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